高配当ETFである「QYLD」や「XYLD」など、他にはなかなか見られないほどの配当金が得られるので
高配当ETFである「QYLD」や「XYLD」など、他にはなかなか見られないほどの配当金が得られるので大変魅力的に思っております。
しかしリスクが高いことなど、あまり多額の金額を使うべきではない。
というような情報を得ました。
自分なりにいろいろと調べたのですが、償還リスクの観点から高リスクといわれているのでしょうか。
もう少しわかりやすく解説していただけると嬉しいです。
回答 1件
- 大塚 さゆり
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ご相談者様がお考えの償還リスクについては、運用資産がQYLD8800億、XYLD1700億の規模ですので償還のリスクは少ないかと思います。問題は、高い配当を出すための仕組みにあります。「QYLD」はナスダック100指数に組み込まれている現物株を保有し、コールオプションを売ることで得られるオプションプレミアムを配当の原資としていてしますので株価の値上がり益を原資としているわけではありません。また毎月の配当金の上限を純資産(=株価)の1%までと決めていますので最大で年利12%、純資産に対しての1%ですから株価が大きく下落した時には配当金も減る仕組みとなっています。また、プレミアム価格は当然相場環境に左右されますので相場の良いときにはそれなりの収益を見込めますが(それでも最大12%)、現在の報告書を見るといわゆるタコ足配当(収益以上に配当を出している)ようです。設定来(2014年)の株価の推移をみますと2022年3月時点でー18%(配当金含む)となっています。直近2020年来もー4%です。配当は高いけれども元本は増えないどころかマイナスの実績です。最大のリスクは、株価が下落した時に元本も減る、配当も減ることに加えて株だけのETFより回復が遅いということになります。「XYLD」も最大のリスクは変わりませんが、S&P500を構成する銘柄に幅広く分散されていますので下落耐性が幾分あるのかと思います。実績ベースでみると設定来(2014年)では12%(配当金含む)の上昇、8%ぐらいの配当という点ではQYLDよりはましかもしれませんが、どちらも資産を増やすというよりは取り崩し世代に向いた商品と言えますのでご相談者様のニーズに合うかどうかそのあたりをよくご検討なさってくださいね。2022年04月13日